公務員を辞める理由

 ブラックな職場だったから。

 それに尽きます。

 

 昨年度1年目は本部で勤務して、今年度2年目からは出先機関勤務となりました。昨年度の本部では、出先機関は本当に楽しい的な話を上司からも聞いていて非常に楽しみにしていました。

 

 しかし、現実は

〇人手が足りず、残業時間一か月100時間越え。

〇日常的にパワハラ。自分の課の上司が、いつも別の別の上司からいつも理不尽に怒鳴られている。私が起案したら、いつも別の課のその上司にイチャモンつけられて絶対に差し戻される。暇つぶしに怒鳴られる。

〇直属の係長がうつ病で休職中。その仕事が全部2年目の自分に降ってくる。

 

 その他etc…という有様でした。

 

 最初の4月から6月頭は、「これが社会人か…普通の環境なのか」と自分に言い聞かせ、「今ここで辞めたら皆に迷惑かけるし頑張ろう」と自分を鼓舞して耐えていました。あえて、ここがブラックな職場だとは考えないようにしていました。ブラックな職場だと認識した瞬間に、蓋をしていた負の感情が一気に溢れ出してきそうだと、無意識的に分かっていたのだと思います。

 

 しかし、溢れ出てしまいました。6月中旬のとある木曜日。給湯室で非常勤の職員が「ここって本当にブラックな職場」「これまで民間でも、ここまでブラックなところはなかった」「係員の〇〇(私の名前)、2年目で本当に辛いし、かわいそう」と会話しているのをうっかり聞いてしまったのです。

 これまで、自分が認めようとしていなかった職場環境の悪さが、非常勤の職員によって客観的な視点によって認められてしまいました。

 

 もう、無理でした。ここは誰が見ても辛い環境なんだ。退勤して、家に戻って、ひたすら泣きました。翌日の朝、職場に行きたくなくて、「体調が悪い」と言って休みました。職場に行くのが今の環境が自分にとって辛いということをようやく肯定できたのです。たっくさん泣いて、辞めようと決意しました。休職という選択肢は、係長の休職で被害を被ったからこそ、絶対にしたくなかったです。

 

 たまたま翌週は一週間オンラインで研修の予定で、仕事が入らないように調整していました。辞めるのならば今しかないと思い、月曜日の朝に自分の課の課長に辞めるという意思を伝えました。

 

 不思議なことに誰も辞めようとする私を止めませんでした。むしろ「辞めたいよなあ」「こんなところでごめんなあ」と同情的でした。それらの反応を見て、改めて辞めるという選択は間違ってないんだなあと確信しました。辞めることで周りに迷惑はかかりますが、結局それは昨年度私をここに配属することにした人事の判断ミスで、私は悪くないのだと思います。

 

 ただ職場の人は退職賛成派でしたが、親を含めて、親戚には大反対されました。普通逆だろ。

 親戚は、皆、田舎者なので国家公務員という身分は無条件にすごいと思っているのです。

「1年、2年、次の異動まで耐えたらいいじゃない……」

 ジジババの1年と、20代の1年じゃ重みが違います。同じにしないで欲しい。というわけで親戚の意思は無視して、退職手続きを進めております。自分の精神、身体が一番大事ですから。

 

 そして、研修を受けずに偉い人との面談を何個かこなして、引継ぎもして……。

 今に至ります。辞めると決めてから、まだ1週間ちょいしか経っていないのです。官庁訪問で「私の長所は思い切りの良さです」と言ったのが思い出されます。嘘はついていなかった。

 

 

 結局はこれまで怒鳴られないかビクビクしていた平日の昼間から酒飲んで漫画読めるの最高すぎます。6月末にはボーナスも入ってきたし万歳です。

 

 とりあえず、ニート生活は続けながらも7月末退職に向けて庶務課とは頻繁に連絡を取り合うことになりそうです。